「やっぱりサクラさん気付いてなかったんだね。いや、本当に俺のこと知らないのかもしれないけど。」
――――ゆ、有名人?!
「あ、あの!ご、ごめんなさいっ!!
わたし、どこかで見たことなるな―って思ってはいたんですけども、、本当に、あの、申し訳ないです。テレビあんまり見ないのもあって・・」
かなりの早口で喋り続けるわたし。
ツゲさんがゆっくり歩き、わたしの横に座る。
「――あの、本当にすみません。。
俳優さんですか?それとも…」
「げーにん。」
「え?」
「お笑い芸人、です。」
にっこり笑うツゲさん。
「柘植ちゃんって呼ばれてるんだけど、クローバーの。
知らないかな?まだそんなメジャーじゃないしね。」
――――・・
し、し、
知ってますとも―――っっ!!

