「あのさ、」 「・・・」 「結婚してよ。 嘘でいいから。」 「――――― ・・はいぃ?!」 「サクラさん、彼氏に騙されて無一文でしょ。 田舎に帰る金もないし、例えあったとしても帰る場所もない。 彼氏を追いかけて東京なんて来たから、親からは勘当されたんじゃない? 仕事もないし、頼る人も誰もいない。 俺の推測だけど、そうでしょ?」 この人・・ 怖い。 駅前での彼氏とのやりとりだけで全部わかったんだ。 しかも、相変わらずずっと笑顔・・