「さっきまでは、推測だったけど、狼男を目の前にして、

貴方の反応を見て、確信したわ。」

「何を、だ?」

「この部屋の子は。

この学園を去った、

神宮寺呉羽は、

吸血鬼の血を引いている。」


「くくく、

わかってるな〜。

吸血鬼だ、と言い切らないところが余計にな。

だが、なぜ、解った?」

「ローマ聖教が狼男を使役する理由は、

吸血鬼の討伐


だから、貴方はこの部屋を襲撃した。


だけど、彼女の父親は日本人。

代々、ね。

日本の政府とは特別なパイプがあるから、日本の情報なら大体集めれるわ。

母親は外人。

母親は生粋の吸血鬼かは解らないけどね。」


「…。

やはり、ここで死ぬべきだな。」

「それは困るわ。」

「本当は貴様の兵力を削ぐのが先だったが、順番が狂ったな。」

「兵力?」

「貴様の雇った、若い魔法教師。

そして、その弟子。


後は男の格好をした女に、背の高い奴と背の低い奴の姉妹。


もしかして、あの女教師もか?」

「悪いけど兵力ではないわ。」

「どちらにしろ、

魔法を大衆のモノにしようとする貴様の動きは見逃せない。」

「魔法を教えることはダメかしら?」