「ここが俺の住む場所ですか?」

「不満かしら?」

「いやいやいや、見た感じはマンションでしたから普通の一部屋だと思ってました。」

「マンションじゃなくて学生寮だけどね。」

「どちらにしろ、一階部分を横に全部ぶち抜いて部屋にするなんて大胆ですね。

まぁ、柱が何本かあるのが気になりますけど。」

「それは構造上の都合だから我慢してね。


それから、はい。」

大量の鍵の束を渡された。

「何ですか、これ?」

「鍵よ。」

「見りゃ解りますよ。」

「貴方にはここの責任者をやってもらうわ。」

「責任者ってやり方が解らないんですけど。」

「簡単よ。

寮生の管理。

まぁ、入学生から男女一人ずつ寮長を決めてその子達から報告を受けたり、入寮の手続き、

後は門限とか不純な行動をさせないことかしら。


ここ、二階からは男子と女子に別れてるから。

それぞれの部屋には外側についてるそれぞれの階段からしかいけないわ。


エレベーターは二階からついてるわ。


だから、階段の場所は指紋認証とセンサーがついてるわ。

貴方の指紋、今のうちに登録しましょう。

貴方は責任者として全ての部屋に入れるけどなるべく問題は起こさないでね。」

「なるべくじゃなくて、普通は絶対ですよ。」

「解ってるならイチイチ言わなくても良いわね?」

「…。」