「まぁ、これで一応、自分が魔法を使えるってわかったな?

んで、学園長いわく、魔法が発動した時の感覚を掴むのが重要らしい。



…。

えーと、魔法ってのは魔力を魔法に代えて使うから、

まずは自分の魔力を体外に引き出すこと。

そうすれば、ブレスレットを使わなくてもいつでも魔法が使える、らしい。


次回からは魔法陣の仕組みと、自作の魔法陣を使えるように頑張る…らいし。


授業が終わるまでブレスレットはしていて良いぞ。

魔法陣は好きに使ってくれ。」



「疲れた。」

「お兄さん、素晴らしい授業でした!」

「そうか?

奈都はいい子だな。」


「先生。

見てください。」

「何の花だ?」

「さぁ?

水色の花なんて珍しいと思いませんか?」

「花に詳しくはないけどな。

まぁ、綺麗だとは思う。」


「これ、プレゼントします。」

石動が花を差し出す。

「良いのか?

せっかくの記念なのに。」

「僕は三回やりましたから。

一つは部屋に、一つは実家に送ります。」


「そうか。

じゃあ、ありがたくもらっとく。」


「お兄さん、私のもどうぞ!」

「奈都、対抗心が見えるんだが?」

「私の気持ちです。」


「なら、もらうけどさ。」