「それで、手紙について、」

「言いたいことは解るわ。

だけど、手紙の通り、貴方に教師になって欲しいの。」

「俺は教師って言うか、この前まで生徒だったから、若すぎます。

それに、第一教員免許を持ってません。」


「私が貴方を選んだ理由の一つには若さもあるのよ。


それから、魔法の教員免許ってどこかでとれるのかしら?」

「魔法の?」

「そうよ。

いくらここが特別な学園でも普通の授業は教えてるわ。

さすがに普通の授業は資格を持ってる人にやってもらうわ。」


「尚更ですよ。

俺は魔法なんか使えません。」


「貴方は常に魔法を使ってるわ。

無意識に。」

「そんなわけ、」

「過去に何回も停学及び特別指導を受けてるわね。

どれも暴力沙汰。

一応、友達がやられたり、向こうが先に仕掛けてきたって言うのが全部ね。」

「そんなことまで調べてるのか。」


「貴方、見たところ筋肉はそんなにないわね。

運動もダメって報告だし。」

「ええ。

腹も少し出てます。」

「若い子は少し太ってたほうか良いのよ。

ところで、そんな動くこと全般がダメな貴方は喧嘩で負けたことは?」