「それより、私はここにいても良いんですか?」

狭山が言う。

「構いませんよ。

奈都も亜紀もいますから。」


「会議って何をするんですの?」

「えーと、まずは、

各階の廊下と階段の掃除の分担。

各階の廊下はその階に住んでる寮生を当番制。

階段の掃除は各階の寮生を一名ずつ選出し、一週間に一回の掃除。

階段を掃除する担当の奴は廊下の掃除は免除みたいだ。

それから、寮長も掃除は免除だな。」


「僕達は何をすれば良いんですか?」

「まず、各階の人に掃除について説明して担当を決めたら紙に書いて提出してくれ。

それから、掃除の時に上級生が下級生にやらせてサボってる場合はチクってくれ。」

「チクるって…」

亜紀が突っ込む。


「僕達は他に仕事があるんですか?」

「んーと、」

資料をめくる。

「寮監の手伝い、雑務。」

「アバウトですわね。」

「まぁ、学園長が作ったらこうなるんだろうな。

今の所はそれだけだ。


行事とか、大型連休にはいくつか仕事があるな。


まぁ、今日の寮会はこれで終わりだ。」


「入寮の手続きは?」

「やっとく。

ちょっと待ってろ。」



しばらくして戻ってくる。

「階段の前の機械に生徒手帳をかざしてから指紋登録。

そうしたら部屋に入れる。」

幸大は二人に鍵を渡した。