「ハーレム、

…何かの冗談ですの?」

「この状況で冗談に見えるか?」

神宮寺は幸大と幸大の周囲にいる女性陣を見る。


「私は吸血鬼の血をひいてますわ。」


「クリスも一応、そうだろ?


それに、人間の血だって引いてるんだろ?」


「…、

お父様に訊いてみないとわかりませんわ。」


神宮寺が父親の方へ行こうとする。


パシッ、

幸大が神宮寺の手を掴む。


「俺は神宮寺に訊いてんだ。

自分で決めろ!」


「ですが、もしお父様が反対をしますと…」

「そしたら、徹底抗戦だ。」


「先生が思っている以上に私の一族の力は強いですわ。

逆らえば死んでしまうかもしれませんわ。」


「最初からそのつもりだ。

命を懸けてでもほしいモンは命懸けで奪う。


俺はこいつらのためにも、お前のためにも、

いつだって命を懸ける覚悟はできてる。


俺はお前のために命を懸ける。


だから、

お前も、お前の人生を懸けたくらいの決断してくんないか?」



「…先生。」


いつもよりもしおらしい雰囲気だった神宮寺が一転しお嬢様オーラを放ちはじめる。



「…いいですわ!

私の人生、貴方に懸けますわ。



ですが、私の人生はとても高くつきますわよ?


ですから、

全力で私に尽くすことが条件ですわ!」

「任せとけ!」

「さっそくですが…私が入る場所をお開けなさい。」


幸大に抱きつく女性陣を見る。


「あら、神宮寺さんも幸大君に抱きつきたいの?」