ガラッ


びくっ。
突然ドアが開いた。
入ってきたのは、白い服を着たおじいさん。
にこにこしながら、僕が座っているベッドのもとに歩み寄ってくる。
そして、僕の頭をわしゃわしゃと乱暴になでながら、
『大丈夫。泣かないで。』
と、一言、小さく言った。
おじいさんは、きっと僕を安心させたいんだ。
でも、僕はこの人を知らない。
知らない大人は・・・。怖い。