腕の中の龍樹を見る。 「……!!」 さっきまで眠っていた龍樹が目を開けて泣いている。 「母様……。」 滝へ向けて手をのばして、何かを握るようなしぐさをした。 何かを握っているのが母様なら、いい俺はそう思った。