苦しみの(涙)




「母様やっと龍樹を見つけましたよ。


あなたが生きていたらどれだけよかったか。


力のない不甲斐ない俺を許してください。」



頬を伝うあつい何かを涙というなら、俺はこんなにも母様の死を悲しんでいたのか…。





ここは、宮内にある滝の前。


母様の眠る場所だ。


清らかな清水によって、母様の御霊は偉大な龍たちにより浄化されこの宮とこの地を潤す。





「これから俺は龍樹と共に生きていきます。


もう二度と見失わないように。」