傷つけたいんじゃない










「俺は……何をしている!!」



傷つけてどうする!?

ようやく見つけたんじゃないのか!?




自分の中がひどく矛盾する




「やるなら早く始末しよう。」


この矛盾をもみ消すために



「またしばし離れるけど、待っていてくれ龍樹…。」



額にひとつ口付けをおとす。そして唇は下へ向かい、胸元を少しはだけさせ強く吸い付いた。


――鮮やかに紅く咲いた華




「俺のって印だ。」


龍轍は嬉しそうにそのあとを指でなぞった。