宴の雑音さえ届かない静かな部屋の中で龍轍は眠りにつく龍樹を見下ろしていた。 「龍樹…。」 そう呟けば一瞬眉がより険しい表情になったが、また穏やかな顔になる。 その顔を見てホッとした。 それにしても 「嫁玉姫か…。 俺はなんつうベタなことを……。 まるでどこかの熱々夫婦みたいだな。」 顔を手で覆いながら苦笑した。