苦しみの(涙)




そんな龍轍を知ってか知らずか、朱色の大盃(おおさかずき)になみなみとついでいた。



「よしっと。」


龍樹様!?何がよしなのですかー!!


龍轍というと放心状態…。


「龍轍?飲まないの?」


見てて分かるくらいはっと我に返る龍轍。


「せっかく龍樹が注いでくれたんだ飲むに決まってるだろう。」


口を付けたと思ったら、盃を高く傾けイッキ飲み。


それから、龍樹様が注いでくれた酒を龍轍がいっきに飲み干すが繰り返され、夜はふけていった。



「………で。
なんで龍轍じゃなくて龍樹様が酔ってんですか!?」