「相変わらずのどんちゃん騒ぎだな。」
「そうですね。
でも帰って来たんだって感じしません?」
「そうだな。」
苦笑いでこたえた龍轍。
今より前当主龍轍の母君の時の方がこれの倍といえるどんちゃん騒ぎだったのはここだけの話しである。
しかし、波多(はた)の酒癖の悪さにも困ったものだな。いつまでたってもお葉津(おはつ)が止めてくれるが…。
「龍轍、はい。」
しばらく目を離していたら、龍樹様が酒壺を持って龍轍に向き合っていた。
どうやら龍轍に酌(しゃく)してくれるようだ。
龍轍の様子というと驚きのあまりか龍樹様を凝視していた。


