「あぁ、龍樹様お目覚めになったんですね。」 部屋の入口からだれかがひょっこりと顔を出した。 「それにしても感動的な抱擁だことで…。 もう見てて清々しくらいですね。」 そんなことを言われ、まだ抱き締め合っていることに気がついた。 「りゅっ!!龍轍!!離して!!」 渾身の力で龍樹を押す。 恥ずかしい!!!! 「本当に間の悪い男だな。 早くお前は書簡にだけ向き合ってろ。」 「はいはい。」