「うさ! 綾三月先輩来てるよ!」 委員長の言葉を遮って、わたしを呼ぶ声が聞こえた。 「あ……委員長」 「いいから早く行って来い! ただし、お前の当番午後からだから、それまでに戻って来いよ!」 委員長……。 「ありがとう」 「おう」 なんかちょっと元気でたかも。 よし、がんばるぞ! 教室のドアの前に、綾三月先輩がいた。 「すみません! 待ちました?」 「全然だよ」 微笑む先輩は、やっぱりカッコいい。 だけどわたしの好きな人は、やっぱり……。 「うさちゃん、行こう」 「……は、はい!」