「ただいま」 家に帰ると、また誰もいなかった。 親は仕事で、羽夢は学校。 「……」 少し、寂しく思ってしまった。 いままで、そんなことなかったのに。 羽夢。 羽夢。 羽夢。 最近わたしの頭の中はそればかり。 先輩に告白されてからだ。 本当なら、先輩だらけのはずなのに。 「……」 わたしの中で何があって、羽夢はわたしの何なのか。 知りたい。