「どうしたのシオリちゃん!?」 圭が戸惑った表情で訊ねているが、シオリは何も言わない。 「何で泣いてるの!!?」 顔を覗き込んだ圭が、更に驚いた顔をして叫んだ。 「シオリちゃん!!?」 圭が名前を呼んでも、何も反応しない。 「!!!」 突然傾く細い体を、慌てて支えた。 「え…」 圭が呟いた。 俺も言葉を発することが出来なかった。