「…そうだな」
シオリが言ってくれたおかげで気付いた。
俺は、こういうヤツに作りたいと思っていたんだ。
他の女に、今まで一度も作ったことはない。
お願いされても無視していた。
…でも、シオリには何の抵抗もなく作っている自分がいた。
シオリはやっぱり他の女とは違う。
今までに出会ったことのないタイプの女だ。
いつも群がる女達は、俺の顔が目当てなことくらい分かってる。
だから女は大嫌いだ。
でも、シオリはそんな女じゃない。
女が大嫌いなはずの自分が、“シオリ”という存在で変わって行くような気がした。


