家のベルが鳴って、俺は溜息をつく。 やっぱり来たか…。 出るのめんどいけど、出なかったらもっとめんどい。 だらだらと玄関に向かう。 自分が開けるより先に、扉が開いた。 「爽麻っ」 怒った顔して仁王立ち。 …まぁ、いつものことだ。 「…何」 「何、じゃないだろ!!あの電話は何だ!!」 電話ね…説明するの嫌なんだけど。 しつこく聞いて来るのは分かってるから、簡潔に言おう。