友達との電話だと伝えると、目を丸くする女。




どうやら、勘違いをしていたらしい。




「ご、ごめんなさいっ」




謝ることじゃねーけどな。




「でも…」




そんな小さな声がして、聞き返す。




聞こえたと思っていなかったらしく、また動揺してる。




…おもしれーヤツだな。




やっと理解した女に、話を戻す。




「記憶、取り戻したいんだろ」




「……はい」




「俺に協力してほしんだろ」




「……はい」




「じゃ、ここに住め」




何回この言葉を言っただろう。




疲れた。