「栞様、」




「待って!!」




シオリの大声で、意識が戻った。




俺の前に、いつの間にかシオリが立っていて。




「爽麻っ」




「どうした?」




不思議に思いながら訊ねると。




「愛してるよっ…」




そんな言葉と共に、俺にキスをした。




…触れられなかったはずなのに。




神様が、最後だからと味方してくれたのだろうか。