「時間です」




声のした方に視線を向けると、今さっき見た男の人が立っていた。




「あれ?…誰??」




寝ていた圭が、目を擦りながら訊ねる。




圭の視線がシオリに移った時。




「シオリちゃん!?」




圭が大きな声を出して、目を見開く。




「もしかして…もう行っちゃうの?」




「うん、…ごめんね」




「そんな…っ!!」




シオリがまた泣き始めた。




圭とも仲良かったもんな…。




離れるのは辛い。




シオリが、泣きながら感謝の想いを伝えていた。




俺も圭に感謝するよ。