「だけど…全然思い出せなくて…。自分1人の力じゃどうにも出来なかった。助けてくれる人をさがしても、みんな怖がって逃げてくだけで…」 弱々しい声で呟く女。 そりゃ、幽霊が怖い人は逃げて行くだろう。 俺は別に気にしねぇけど。 そもそも、生きてるヤツに普通話しかけるのか? 「でも、あなたに出会った。話しかけられたの、初めてでした。」 それで驚いた顔してたのか。 「…だから。そんなあなただったら、力になってくれそうな気がして。」 俺が力になる…? 記憶さがしの手伝いをしろってことか?