「あたし…あたし…っ」 頑張って伝えようとするシオリを見つめる。 「もう…一緒にいられない…」 シオリの涙で、事実だということを受け止めるしかなかった。 受け止めるしかないのに。 …今は…無理だ。 シオリに、何も言ってやれる自信がない。 「…話してくれてありがとな」 それだけしか言えなかった。 台所に入って、床に座り込む。