「…っ」




何かに導かれるように、俺は走った。




自然と足が向く場所。




昨日、シオリと再会したあの木の下。




「!!」




木の上で目を閉じているシオリを見つけて、慌てて駆け寄った。




「シオリ!!」




「………」




返事が返ってこない。




寝てるのか…?



「シオリ!!」




そんなところで寝てたら危ない。