圭は気付いているのだろうか。




俺の中に潜む、黒い闇に。




シオリは、今いるべき人間じゃない。




今は未練があってこの世界にいることは出来ても、果たせばどうなるのだろう。




…分からない。




だから、目に見えない恐怖が押し寄せる。




俺が不安に思ってること、シオリには隠さないといけない。




シオリのことだから、すぐに不安になるだろう。




心配させたくない。




…守りたい。




ただ、俺の手で守りたい。




どんな辛い結末が待ち構えていても。




傍にいられる最後の日まで、ずっと。




…その願いは叶うのだろうか。