ゆっくりと唇が離れたと同時に
「これやん」
と2人でハモった。
「ああもう。好きやで弥生。」
「わかってるよ。」
私は全身全霊、愛しさを込めて微笑んだ。同じような微笑みが返ってきて心が満たされた。
「また来よう、夜の海。」
「えー。怖いやん。」
「二人だけの世界みたいで、嬉しいもん。誰も弥生を好きにならんし、弥生も俺だけ見れるやん。他人が理由で離れること絶対にないし。まず、離れること自体がなくなる。」
少し怖いくらいの独占欲。こんなに人から愛されるなんて、私はものすごい幸運の持ち主やな。
「誰がおっても幸久以外興味ないってば。」
あ、これは本音やから。ちゃんと信じますように。
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