F.L―extra―

俺と

担任と

なぜかついてきた高塚




俺たちは、職員室の奥にある進路指導室に連れていかれることになった。


職員室扉を開けた瞬間、教師たちの視線が俺に突き刺さった…


その視線は、継母が俺を見るときに使うものとよく似ていた…


汚い…

醜い…

憎らしい…


ありとあらゆる負の感情をひっくるめたような、そんな視線



「…大人気だな」

横にいた高塚が、俺にそう言った。






進路指導室には、まだ誰もいなかった。


担任は、俺と高塚をパイプ椅子に座らせると

「しばらく待ってなさい」

そう言って、また職員室に戻っていた。



長机とパイプ椅子しかない、無機質な部屋


俺は高塚と2人、取り残されてしまった…


「…なに考えてる?」


俺は高塚に聞いた。


本当には見当もつかなかったから…

なぜ高塚が俺についてきたのか

ここに来て何を喋るつもりなのか


「…大切なものを守る、それだけだ。」




なにを聞いても高塚は、それしか言わなかった…