F.L―extra―

保健室に入ると、


「本当に来てくれるとは思わなかったわ」


殊勝なことを言いつつ“優美ちゃん”は楽しそうにカーテンを閉めた。


「警戒されてるかもって思ってたのに」

言いながら、白衣を脱いだ。

白衣の下には、胸元が広く開いたブラウスと、膝上のミニスカート


“優美ちゃん”ファンなら、涎を垂らして喜ぶような姿だった。



「…来てくれた、ってことはそういう意味で解釈していいのよね?」

言葉と同時に“優美ちゃん”が近づいてきて、キスをされた…

この前よりも、ずっと深く激しい…



「ここ…触っても、いいのよ?」


俺の手を掴み、自分の下着の中に持っていった。

俺に自分の胸をさわらせながら、薄笑いを浮かべながら、俺に覆いかぶさってきたその姿は獣のようだった。

消化出来ていなかった苛立ちが、更に募っていくのを感じ、俺は顔をしかめた。



「関くんのそういう表情、すごくドキドキする…」

たかが中学生の俺に、“優美ちゃん”は確かに欲情していた




「…っ」


次第に行為はエスカレートして、“優美ちゃん”は俺の性器をうまそうにしゃぶりだしていた…


「…関くんって体中全部綺麗なのね?特別な子、って感じ」




『特別』

そのワードに、募っていた苛立ちが一気に溢れてきた


バスケ部の連中

継母

俺を捨てた実母


色んな奴らの顔や声が、俺の頭の中をめちゃくちゃにした。





「……るな」

「…え?」

「…俺に触るな!!」







思いっきり“優美ちゃん”を突き飛ばし、俺は保健室を飛び出した。







「……っ」






保健室の前には、高塚がいた…