窓に背を向けて、
一歩、わたしに近寄る先生。
思わず後ずさりしそうになるが、
足にグッと力を込めて耐えた。
「・・・
吉野たちが、授業後に職員室に来たんだ。
ただ、世間話をしにきただけだったみたいなんだけど。
俺のデスクに置いてあった小さい箱に気付いて、
それがドラマとかでよく見る指輪の箱サイズだったんだよ。
で、婚約指輪だ―って騒ぎ始めて、
ほら、アイツらって本当に騒ぎだしたら止まらないから
面倒だ―、そういう事にしとこーって感じだったんだよ。
まぁ、職員室にいた先生とかは
冗談って気付いて笑ってたけど。」

