指をさしながら、心に決める。 絶対、あのネクタイにしよう。 「あれよ、あれ」 「わぁ…めっちゃいいっ!! 超盛っちゃうね♪」 よく分からないレイの感想。 よく分からないのは元々だから、スルーすることにした。 「近くで見てみるっ? 色々種類あるし…」 珍しく良い提案をしたレイに頷き、ネクタイの元へ向かう。 見れば見るほど…よく見える。 素材もいいし、値段も5万円。 すっごいお手ごろじゃない。 「え…? そっち??」 気の抜けたレイの声。 そっちって……どっち?