「素直という言葉とは程遠い性格のお嬢様からこんな台詞が聞けるとは…死んでもないと思っていましたよ」
クスリと笑う零に言い返す言葉もない。
私はただ声を潜めるように泣き続ける。
「こんなに泣き虫でしたっけ?」
「……ッ!!?」
そう瞼に優しく柔らかい零の口付け。
突然のことに、一瞬にして涙も止まった。
些細なことで、過敏に反応してしまう身体。
もう恥ずかしくて死ねる。
「零のせいよ」
頬を少し膨らませると、零の手によってぽふっと空気が抜かれた。
大きな手に包まれた頬。
零の指先が、顔のラインにそってなぞられた。
「な……っ…ん」
くすぐったくて、思わず身を捩じらせてしまう。
何より、零の深い瞳にドキドキする。



