心臓がバクバク五月蝿い。 零に心臓の音が聞こえていそうで、恥ずかしくなる。 「れ、零…っ?」 静けさに耐えられずに呼んでみると、 ゆっくりと顔を上げた零にまた拭き取られた涙。 にっこりと微笑む零の顔が鮮明に見えた。 「私も同じ気持ちでございます」 優しく、静かに響く声。 同じ気持ち? 「嘘……ついてない?」 「嘘はつかないと申した事を覚えていないのですか?」 「覚えてるわ……ょ」 消える語尾。また溢れ出す涙。