.+・* あのときの零ちゃん Ⅵ *・+.


【朱里のベッドの上で】



気づいたときにはもう遅く……

朱里お嬢様と唇を重ねてしまっていた。


抑えられなかった私は、執事失格ですね。



「お嬢様……」



いつもなら何を考えてるのかすぐ分かる。


でも、今は………分からない。



何をお考えになられてるのです?

何を想っているのです?



興味本位で、行為を望むお嬢様を抱くことはできません。
許されることではありません。



私のことをきちんと、その唇で

『好き』と一言くれればまた違うのですがね。





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