.+・* あのときのしゅりりん ① *・+.
【夢の中】
目の前には、ディナーばかりでデザートがひとつも見当たらない。
「ストロベリーパフェが食べたいの、今すぐ買ってきなさい!!」
零に耳打ちする。
もう主食などいらないわ。
デザートが食べたいっ! 甘いものが食べたいっっ!!!
「はい?」
顔をしかめるだけの零。
……コイツ、私にたてつく気!?
「パフェよ、パフェっ!! ストロベリーじゃなきゃ嫌よ」
そう怒りを爆発させると、不意にふさがった唇。
零の熱い舌が入ってくる。
な……!!?
な………っ///
―――……
「はぁ……最悪な夢だったわ」
ほろりと呟やかれた言葉を零は見逃さなかった。
「どんな夢だったのです?」
にっこりと妖艶な笑みを作る零の顔が近づく。
にんまりと孤を描く唇を凝視してしまう。
夢の零がフラッシュバックする。
あ……あぁ……
「何でもない!」
あんな夢、二度と見たくないっ!
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