さてと、参りますかね。
使用人が集まる部屋へと足を向ける。
カツカツと暗く静かな廊下に響き渡る足音。
毎日、毎日歩いていても気味が悪い廊下。
だんだんとその足音は早くなっていく。
それを自分で気づいたときには、死んでしまいたくなるほどの恥ずかしさでいっぱいになりました。
ガチャッ
重い扉を開けるとだらだらと眠そうな使用人たちの挨拶が飛び交う。
「おはようございま~す」
「おはようございます~っ」
「おはよう、ござい…ます」
3人のメイドたち。
このうちの2人は、話によると…旦那様の愛人もしてるらしいです。
「おはようございます」
専属シェフの平丸シェフ。
一人でもなんでも作れてしまう福与かな見た目とは違い、大変素晴らしいお方だ。