【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。




ふわっと零の香りが染み付いたシーツが揺れたと思うと、鍛えられたたくましい腕が私の背中に回った。

すっぽりと零の腕の中に身体がおさまってしまう。


零の一つ一つの仕草に翻弄されてしまうのは、昔から変わってない。



「朱里…」


私の名前を呼ぶ、甘い甘い掠れた声。

『お嬢様』って呼ばれてたあの頃が懐かしいくらい定着している。


「何?」



前髪を長い綺麗な指に分けられて、水がポタリと落ちるみたいに軽く落とされたキス。






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「誕生日、おめでとう」