何故、お父様がここに?


どでんと大きな態度で座るお父様。

足を大きく組み、両手を前で組みながら、あたしたちを見据えていた。


それに珍しく怖い顔で……


え? なんで怒ってるの??

そんな疑問が頭の中をかけめぐる。



「やぁ♪ 朱里、零~♪ 邪魔しに来たよっ」



………はぁ。

まったく読めない。


怒っていたかと思えば、まんべんの笑み。


まぁ、怒ってないならそれでいいわよね。


それで済ませようと思っていたのに、



「本当に邪魔ですよ」



にんまりと爽やかに笑いながら、黒いことを言い放つ零。