「はぁ…」


ひとつため息をつき、ガラスの向こうにうつる建物や車のネオンを見つめる。

まるでキラキラ輝く宝石のよう。


静かに上へのぼっていくエレベーター。

小さくなっていく、モノ。


近くなっていく星。



「夜景が綺麗ですね…お部屋からはもっと綺麗に見れますよ」



零がゆったりとした口調で口を開いた。



「そうね……楽しみだわ」



最上階のスイートルーム。


エレベーターを一歩出れば、一面に広がるレッドカーペット。

お父様らしいデザインだと思う。

高級感溢れすぎているとことか……


歩くたびに、ふわふわと空を富んでるような感覚に陥る。


それは、緊張からなのか……

カーペットの良さなのかは分からない。



たくさんのディナーが並ぶ、テーブルの横には平丸。

そして……

予想していなかった人もいた。




「……ぉ…とうさま?」