「零………っ」



へなっと力が抜ける。


どうして……??

そればかり、道路に座り込み考えていた。



溢れる涙が零の姿をぼやかす。

やっぱり、零は零だ……


信じてよかった。




プップー



そう思ったのもつかの間、大きな音が鳴り響いた。


気づいたときには、目の前には大きなトラック。



「朱里っ!!!!!」



それに負けじと、零の大きな声も聞こえる。


目の前にゆっくりと迫りながら、急ブレーキのせいで大きな音を放つトラックのことより…

零が朱里って呼んでくれたことが嬉しい。


死ぬ前に、良いお土産が作れたかしら?







ここで、意識が途絶えた。