ふわっと零の香りが漂う。 それだけで、ドキンッと胸が締め付けられた。 ベッドに腰掛けるようにして、私の枕元にいてくれる零。 ずっと横を向いてるから、名前を呼んでみることにする。 「れぃ……っ?」 「……あのようなこと、私以外の人に言っては駄目ですよ」 横を向いた体勢のまま、言う零。 なんで、こっち向かないの? 「零……そんなのいいから、こっち…見て…ょ」 ゆっくりと顔を向けてくれた零の顔はどことなく赤い。 「顔…赤いわよ」 「お嬢様のせいですからね」 私のせい??