「その香水~! J.Sじゃん♪」
気がつくと、後ろから香水を覗き込んでいたレイ。
"J.S EPS"
と箱にも書かれていた。
「もしかして執事さんっぽい感じ?」
にやっと笑うレイに、小さく頷く。
なんだか少し恥ずかしい。
でも気に入ったし、これも一緒に買っちゃおう。
会計を済ませ、お店をあとにする。
外に出ると、暖かかった店内に慣れてしまった身体が悲鳴を上げた。
……寒いっ!
身を縮ませながらも、綺麗に包まれた零へのプレゼントを見ると、そんなこと忘れてしまうほど嬉しい。
付き合ってもらったし……
あとは、レイに付き合ってあげようかしらね。
「付き合ってくれたお礼に、次は私がレイに付き合うわ」



