この日もあたしはケンカをしていた。
もうこの町に引っ越してきて一ヶ月になる
あたしは…家を捨てた。
帰る場所もなく、いくあてもなかった私を拾ってくれた人がいる。
「ただいま。ゆうこさん」
「おう!おかえり…ってお前まーたケンカしてきただろ〜?」
この人は相澤優子さん。
髪の色は綺麗な金髪で元ヤンだ。
「…だってケンカ売られたら買うのが礼儀でしょ?」
これはあたしのなかのルールのひとつ。
「あーあーこーんな可愛い女子高生が毎日朝帰りなんてね〜あたしゃ心配だよ」
「大丈夫。負けたりしないから」
「アハハはっそりゃあそうよねーっでも、きをつけなよ?ここら辺には『god』もうろついてるからね」
「なにそれ?」
「まぁ、いづれわかるわ。あ、それよりあんた今日から学校始まるからちゃんと登校しなさいよ」
「…うん」
昨日までは夏休み期間、そして今日から学校が始まる。
まああたしはいわゆる転校生というやつだ。
「んじゃあたしゃ仕事行ってくるわー」
「うん。いってらっしゃい」
「あ、あんたもし今日学校行かなかったら…殺すわよ?」
ゆうこさんはにっこり笑いながらそう言うとひらひらと手を振りながら出て行った
「こわ…」
これはあたしのカンなんだけどゆうこさんには多分逆らっちゃいけない…