100回目の愛してる。





「…てか、ごめん!

葉川と話、途中だったっしょ?


あたしもう先行くから続けてねっ!」





だなんて、さーっと風のように去っていくひな。





気を使ってくれてるんだろう




ひなはあたしと秋が付き合う事を望んでくれてる。



でも、中々上手くはいかなくって。



……あたしが、行動すれば良い話なんだけど。




「なんだった?」



と秋に聞かれて。





いつもの積極的さは秋の前では、消えて


あたしも普通の女の子になってしまう。




……だから、


「うんん、なんでもない!忘れちゃった!」





だなんて、言葉と一緒に自分の気持ちまで誤魔化してしまうんだ。






彼女いるの?ってたかが一つの質問に過ぎないのに。