秋の恋愛事情を、あたしは全くしらない 聞いたこともないし話してくれたことも、ない 「ねえ、秋――…わっ」 話の最中、突然背中に衝撃が走り前のめりになりつつ体勢を整えて、振り向けば 「おっはよーん、しおりん!」 だなんて、あたしの心とは正反対のテンションで挨拶してくるのは。 ――――橘 ひな 。 ひなも、中学校から一緒。 そして彼女もあたしの、親友。