「しおり、ラブレターじゃん!今日の放課後、行って来なよ!!」
といつの間にか来たひながあたしに言う。
そう、ラブレターだった。
ちらり、と秋を見ると、なんだかよく分からない微妙な表情をしていた。
「違う違う、人間違いだよ!」
と手をブンブンと振りながらあたしはひなに言った。
「しおり、ちゃんと行ってみなよ。人間違いだったら栞さんへって書かないでしょ。可哀想だよ」
と、ひながあたしに行くように言う。
「うーん、わかったよ。放課後ね。」
とひなに返事をして、上履きを履いて階段の方に向かっていく。
「うんうん。あ、あたしトイレ行ってくるから先上行ってて!」
とひなが言って、あたしは秋と二人になってしまった。
「俺、帰りは先帰っとくか?」
秋に聞かれて、
「秋が帰りたかったら帰ってていいよ?」
と返す。
すると、ふたたび、なんだかよく分からない不思議な表情をしていた秋。
「あいよ」
一言、秋はそう言って私を少し置いていくように歩いた。
なんだか、少し寂しい。距離を感じる。
いつもは待っててくれている秋だけど、今日は帰っちゃうかもしれない。
そして、あっという間に一日の授業が終わって、放課後になってしまった。
秋、帰っちゃうかな。やだなあ。
なんて、考えながらあたしは手紙の彼の元へ向かった。


