やっぱりあたしのほんの少し前を歩く、背中を見つめながら思う。
きっと、"彼女"ができたらあたしのこの役はその子になるんだろうな、と。
チクチクと胸の辺りが痛み、誤魔化すかのように話しかける
「ねぇ、秋?」
あたしが呼べば振り向くけど、呼ばなかったら彼はそのまま真っ直ぐ向いていると思う
………振り向いた、秋。
「だいすき!」
なんて言えば、当然…いつも通り流されたんだけど。
――――――…
………また、お昼休み。
あたしはひなに、昨日のことを全て話して反応を待っていた。
「んー…、たぶん、さ」
あたしが思うに、
と一言付け足して、紙パックの飲み物のストローに口を付け、そのまま続ける
「……近過ぎるんじゃないの?」