委員会が終わって、乗降口でいつも通り、"秋"と、呼ぼうとした口が自然と閉じる。 目の前には、秋と、秋とは別の影がひとつ。 思わず、大きな下駄箱にぴったりとくっついて、身を隠す。 別に知りたいわけでもない。 あたしはこれから先の展開もわかっている。 ここまで来てしまった以上、身を隠すほかないのだ。 「…葉川くんが、好きです」